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稚内珪藻士の基礎
活性酸素と現代病
タイトル1
活性酸素と現代病
 

私たちの体は、呼吸、消化、吸収で外部から取り込んだ物質によって、体内で膨大な種類の物質を作り出して生きています。日常的に呼吸し、体内で食物をエネルギーに変換する際に副産物としてできる活性酸素のフリーラジカル(強力反応性物質)がDNAを損傷したり、DNAや細胞を破壊し、細胞膜を酸化、多くの酵素やタンパクを破壊し、血液中の物質を酸化して血管内壁に沈積物を作り、脳細胞を破壊して老化を進行させるなど、さまざまな危害を加え続けています。実は、これが老化や殆どの難病が発症する原因にもなっていることが解明されてきました。

20世紀医学で克服出来なかった難病を列挙してみますと、がん、糖尿病、高血圧、リウマチ、アレルギー、アトピー、ぜんそく、痛風、腰痛、神経痛、うつ病、アルツハイマー、その他の生活習慣病、老化に伴う病気などと数多くありますが、これらは活性酸素による弊害から、健全であるべき細胞や細胞付近の物質までが破壊、または機能が低下し、代謝不全となり、発症することが指摘されています。

活性酸素は、体内の異物(細菌、ウイルス、化学物質など)や刺激(ストレス、紫外線など)に対し、免疫システムが防御の目的で、白血球中の好中球で活性酸素をつくります。つくられた活性酸素が適量なら異物を攻撃して私たちの身体を守ってくれます。しかし免疫異常があり、好中球で作られた活性酸素の量が多ければ、逆に身体(細胞や臓器)を傷つけてしまいます。結果的にこのことが、癌や脳・心疾患などの成人病や老化を引き起こします。
活性酸素は、細菌やウイルスをやっつけると同時に、私たちの細胞や臓器をも攻撃するため、活性酸素は「両刃の剣」といわれています。

私たちの体には活性酸素による被害を抑えるために、抑止(酸化防止、損傷防止)、修復(DNA損傷の修復)、排除(異常細胞の摘出除去)などの防御機構が備わっています。
「抑止」は、細胞の中でつくられている活性酸素分解酵素SOD(スーパーオキサイド ディスムターゼ)、GPx(グルタチオンペルオキシターゼ)などで、活性酸素を化学的に無害なものに変えてしまって、活性酸素の被害を阻止してくれます。
「修復」は、 DNAは活性酸素によって常時激しく損傷を受け、これには二重螺旋破断もありますが、多くの種類の酵素やたんぱくの連携活動で毎日猛烈な修復が続けられています。
そして 「排除」は、DNAの異常がもはや染色体変異の状態で修復できるものではないと、 その細胞または周囲の細胞の遺伝子が判断した場合、細胞自殺の命令が出て、この命令を受けた細胞は核破砕という即死的な激しい死に方で消滅するアポトーシスと呼ばれる細胞自殺です。これはがん細胞の排除は勿論、胎児の段階で異常が見つかった場合に奇形児が生まれるのを防ぐメカニズムにもなっています。
私たちの体は60兆個もの膨大な数の細胞で出来ていますが、その中で健康を維持するために死んでもらわなければいけない細胞があり、そのまま放置すると逆に私たちの生命が危うくなるのです。このように1日に約3000億個の細胞がアポトーシスで自発的に死んでおり、アポトーシスは、生物の体の形作りや細胞社会の秩序を守るためにかかせない仕組みです。

活性酸素から人体を守るための酵素SODの活動力は個人差もありますが、40歳を過ぎる頃から低下してきます。また高齢になるとアポトーシスは徐々に多くなるといわれますが、脳でのアポトーシスが多くなると老年期認知症となります。糖尿病では年齢によらずアポトーシスでB細胞が減少しているという見方があります。
活性酸素の発生要因として、農薬や加工食品などの化学物質、精神的ストレス、大気や水質の環境汚染、電磁波などさまざまなものがありますが、余分な活性酸素は現代病に深くかかわっています。

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