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稚内珪藻士の基礎
免疫のしくみ
タイトル1
免疫のしくみ
 

私たちの生活は、いろいろな食べ物や人混みの中などで、数え切れないほどの細菌と遭遇しています。免疫とは、私たちの体に入ってくるこれら細菌等の敵と闘い、体を守るシステムのことです。私たちの体はすぐれたこの仕組みによって、気づかないうちにいつも守られているのです。免疫システムは生まれながらに持っている「自然免疫」と生きて行くうちに後天的に力をつける「獲得免疫」の大きく2系統があります。

自然免疫の働きは、相手を選ばず、細菌の侵入や体内のがん細胞に対しても同じように働き、同じ敵が繰り返し侵入・発見されてもその効果に変化はありません。生まれた時から体に自然に備わっている抵抗力といえます。風邪にかかりやすい人、かかりにくい人は、この自然免疫の働きが大きく影響しています。

獲得免疫は自然免疫をくぐりぬけて侵入してきた外敵に対して集中攻撃を行います。おたふくかぜやはしかなどのウイルスに感染した場合に闘い、一度目の敵を記憶し、同じ敵を素早く鎮圧するので同じ病気にはかかりません。この獲得免疫は、生まれた時には備わっておらず、後天的に獲得されていく免疫です。獲得免疫を活用した予防が、皆さん何気に受けている予防接種ですね。

免疫力は主に血液中の白血球がその役割を担っています。白血球は約60%の顆粒球、約35%のリンパ球、そして約5%のマクロファージで構成されています。マクロファージは顆粒球、リンパ球に敵の侵入を知らせる司令塔で、敵を丸ごと飲み込む大食いの食いしん坊細胞です。 顆粒球は大腸菌やウイルスなど比較的大きいサイズの細菌と闘います。敵を包み込み、活性酸素をまき散らして化膿性の炎症を起こします。膿みや緑色の鼻水は顆粒球が細菌と闘った後の顆粒球の死骸です。敵をやっつける活性酸素ですが、過剰になると酸化を促進し、正常な細胞を傷つけて変異をさせてしまう原因になります。

小さなサイズの花粉やウイルスを担当するのがリンパ球で、闘いの指令を出すヘルパーT細胞、マクロファージから敵の情報を受け、敵と闘うキラーT細胞、敵に合わせて抗体をつくり闘うB細胞、闘いの終了を合図し、キラーT細胞の攻撃をやめさせるサプレッサーT細胞と、連携プレーで闘います。
免疫力という言葉は一般的になってきましたが、免疫は細菌などへの攻撃だけではなく、実は最も大切な事は免疫が上手く機能するために免疫系統で正しくコミュニケーショションがとれているかということなのです。マクロファージ、B細胞、T細胞はサイトカインという特別なタンパク質の受け渡しをして綿密なコミュニケーションを行なっています。サイトカインには、インターロイキン、インターフェロン、腫瘍壊死因子などがありますが、免疫系の細胞のひとつひとつが活性化されることで、細胞間でサイトカインの放出と受け取りが次々行なわれ、免疫細胞の活性化が加速度的に進むしくみになっています。
ところが、このコミュニケーションがうまくいかなくなることで、本来は敵と闘うはずの免疫機能が間違った方向に働いてしまい、自分自身を攻撃してしまうのが免疫異常の状態です。免疫系が間違えて皮膚細胞をアタックすればアレルギー・アトピー、関節軟骨細胞をアタックすれば、リウマチ関節炎、すい臓のランゲルハンス島ベータ細胞をアタックすればI型糖尿病になります。つまり免疫力とは免疫細胞が敵と闘う力とそれをつかさどる正しいコミニュケーションとが合わさって、免疫力が高いといえるのです。

私たちはとてもすぐれた免疫システムをもっていますが、残念ながら年齢とともに免疫力は低下していきます。あまり意識しなくても免疫力が保てるのは10代後半~40代前半ぐらいと言われています。40代後半からは免疫を保つ工夫が必要ということで、今まで平気だったからと何もケアしないでいると、すぐにいろいろな不調を引き起こすことになります。さまざまな体のトラブルは50歳ぐらいからグッと増えてきます。免疫力が高い間は、体に少しくらい不調があっても抑え込むことができますが、免疫力が落ちるとそれを防ぎきれなくなります。健康に過ごすためにも意識して免疫力を保つ努力をしましょう。

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